クラウンキリーに託された極秘任務

 真っ青な瞳にシマシマのボディ。そしてなぜか白色の発光ダイオードのように
 頭が光ってる不思議な魚それがクラウンキリー。彼には密かに託された任務が
 ある。それは嫁の水槽で爆殖してしまったエビの暗殺である。こう書くと酷い
 嫁だと思われるかもしれない。実際に嫁が実家の母親との電話の中でそういう
 話題になったら「そんな娘に育てた覚えは無い!」くらいの事を言われてた。
 でも嫁がホロコーストを決意したのにはそれなりに理由があるとフォローして
 みる。そもそも嫁が買った5匹のエビがあっという間に2匹に減り滅びの危機
 かと思われた矢先に母エビがまさかの逆転ホームランとばかりに出産。天敵が
 いない環境な事もあり増えまくるエビ。そうこうしてる間に満塁ホームランを
 これでもかと打ち続けてる母エビ。一ヶ月というごく短期間で百匹近く爆殖。
 それに比べ自分の方の水槽はポポンデッタフルカタという魚が稚エビを程よく
 食べているらしくて着々エビが増えつつあるが嫁水槽のように爆殖という様子
 ではなくとてもいい感じ。ようするに嫁の水槽にはエビの天敵が足りなかった
 のである。そんなわけで今更だが天敵投入。いきなりエビをガツガツ食ったら
 それはそれで嫌だなーなんて思っていたらそんな心配は杞憂に終わる。なんと
 クラウンキリーがあまりに小さ過ぎるためエビにパクッと食いつくもののすぐ
 飲み込めない事を悟り口を離してしまうのだ。よって心配してたエビガツ食い
 という状況は回避され生まれたばかりの稚エビを適度に間引いてくれるという
 事で落ち着いた。飲み込めないもののやっぱりエビは大好きで気になる存在で
 あるらしく大きなエビを美味しそうにチラチラ見ては近辺をウロウロしてる。